カテゴリー:地物食材
ヤマメ?アマゴ?違いと見分け方 山女魚は交雑するとアマゴになる??
【2024.09.26追記】
疑問の元であった魚魚の里さんが「アマゴ」に名称を変更したため、この疑問は解決しました!
やっぱり湯の華で扱っている魚はアマゴでした!
※変更があった2023年時点でニュースレターでお客様には周知&プラン名などは変更済みでしたが、
このブログは修正していませんでした。現在も閲覧数があるので、このタイミングで修正させていただきます。
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こんにちは!
梅ヶ島温泉 湯の華 若女将のさゆりです。
当館の人気メニュー「ヤマメの塩焼き」
初夏は特にサイズが大きく食べ応えのある旬の時期です。
「ヤマメの塩焼きが大きくて美味しかったです」
6月にご宿泊のお客様からもこのようなお声をいただきました♪
当館は梅ヶ島にあるヤマメの釣り堀兼養殖施設「魚魚の里」さんからヤマメを仕入れています。
湯の華から魚魚の里までは車で5分。
スープの冷めない距離、ならぬ、ヤマメの死なない距離にあるので新鮮なヤマメを提供することが出来ています。
ところで…
最近お客様から「魚魚の里ってアマゴの釣り堀だった気がするけれど、いつからヤマメになったの?」
と聞かれ、うまく答えることができませんでした。
実は、私も薄々感じてはいたのです。
「魚魚の里のヤマメってアマゴじゃないか?」って。
ヤマメとアマゴの違いは?
そもそもヤマメとアマゴの違いは何でしょうか。
ヤマメもアマゴも渓流に生息するサケ科の魚です。
在来(放流魚ではなく、昔からその土地に生息していた種)のヤマメは、一般的に関東地方より北の太平洋岸と日本海側の全域、それと瀬戸内海に面した九州の一部を除く地域に生息し、逆に在来のアマゴは、神奈川県西部より西の本州太平洋岸、四国、九州の瀬戸内海側河川の一部だと言われています。
ヤマメ・アマゴなどについて | 米良鹿釣倶楽部 (themedia.jp)
つまり、神奈川県より西に位置する梅ヶ島では、在来ではアマゴが生息していると考えられます。渓流釣りで釣れた魚はアマゴである可能性が高いです。
ただし、放流により交雑が進んでいる可能性も否定できません。
しかしながら、魚魚の里は養殖施設。この線引きでアマゴと決めつけるわけにはいきません。
生息域の他にヤマメとアマゴの違いは一体どういったところにあるのでしょうか。
外見的な特徴で言えば、体の側面にある朱点があるかどうかが大きな違いとなってきます。
ヤマメとアマゴのどちらにも、体の側面に似たようなパーマークと呼ばれる模様が入っていますが、この中に直径1mm程度の赤い点が入っていなければ「ヤマメ」、入っていれば「アマゴ」と判別できます。
ヤマメ・アマゴの生息地はどこ?サクラマスとサツキマスとの関係は? – つりチケマガジン (tsuritickets.com)
改めて、魚魚の里のヤマメ(?)を見てみましょう。
あれ?赤い点があるぞ?
これはヤマメではなくアマゴの特徴。
(手前の個体は息を引き取ってから時間が経ったので黒くなりかけています)
この子たちはアマゴ説が有力です。
でも、魚魚の里は「ヤマメ」と言っています。
納得がいかなかったので、ネットの記事ではなく論文でも調べてみることにしました。
サクラマス・ヤマメとサツキマス・アマゴの2亜種に分けられている。
体側に朱点がなく、北海道、本州の静岡県以北の太平洋側と山口県以北の日本海側、大分県を除く九州に分布するものがサクラマス・ヤマメで、体側の朱点は終生明瞭で静岡県以南の本州太平洋・瀬戸内海側、四国、九州の大分県・宮崎県に分布するものがサツキマス・アマゴである。
「徳島県那賀川水系から得られたイワナとアマゴの交雑個体」
徳島県立博物館研究報告 No.31:43-48,2021 井藤大樹 古川学
こちらの記事でも体側の朱点が有る無しでアマゴとヤマメの区別をされています。
もしかしてヤマメとアマゴが交雑して、朱点があるものもヤマメと呼ばれているのでは?と仮説を立てました。
そこで、「ヤマメ 交雑」で論文検索したところ、「ヤマメ(アマゴ)とイワナの交雑」についての研究は行われているのですが、ヤマメとアマゴの交雑について扱っている論文に行き着くことができませんでした。
また、興味深い記事もあります。
アマゴが生息している川に養殖したヤマメを大量に放流する。それなのに数年後には完全にヤマメは消えます。全滅と言っていい。何故なのか。
答えはヤマメがアマゴになるからです。ヤマメとアマゴが交配するとアマゴだけが産まれる。それが理由です。遺伝子的にアマゴの方が強いと言う事です。
あまごとヤマメの違い | めだか釣具店 (medaka.info)
えー、ヤマメとアマゴが交雑するとアマゴが勝つの?
例えば、ヤマメの養殖池にアマゴが混じって、いつの間にかアマゴになっていたのか??
ということで、謎は解明できず!
外見の特徴でいうと、魚魚の里のヤマメは朱点があるためアマゴっぽいのですが、飼育している方たちがヤマメと言うのでヤマメ?
当館でも引き続き「ヤマメの塩焼き」で提供しています。
味はアマゴの方が川魚特有の香りが強いそうですが、養殖なので天然のものより淡泊かも。
私には当館(魚魚の里)で扱っているヤマメが本当にヤマメなのか判断がつきませんでした。
詳しい方がいらっしゃいましたら情報をいただけるととても嬉しいです。
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梅ヶ島温泉 湯の華
TEL:054-269-2253
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