湯の華ブログ

若女将が、最近の出来事や猫の様子、梅ヶ島の観光情報、宿周辺の景色などをご紹介するブログです。

2021年11月30日

カテゴリー:生き物・自然 周辺観光

紅葉が多い年と少ない年の違いは?今年の梅ヶ島はどうだった?

こんにちは!
梅ヶ島温泉 湯の華 若女将のさゆりです。

早いもので11月も今日で終わりですね。
月間カレンダーも残り1枚となりました。
本当に早い…

さて、当館周辺の紅葉情報ですが…
既に落葉し、冬の様相になっております。

梅ヶ島の紅葉11月23日

こちらは、11月23日に撮影した梅ヶ島温泉街(湯元屋さん)から見た紅葉です。ありがたいことにたくさんの方が撮影してくださっていました。そんなおゆのふるさと公園も落葉が目立ちます。

さて、今年の紅葉を振り返ってみると、例年に比べて色合いがはっきりせず、落葉が早かったです。
歯に衣着せぬ言い方をすると、「今年の紅葉は微妙。」
これは梅ヶ島だけでなく、全国的に今年の紅葉はイマイチ…だったそうですね。

 

秋になると葉っぱが紅葉する理由

そもそもなぜ秋になると緑の葉っぱが赤や黄色へ色が変わるのでしょうか。

秋になるとなぜ紅葉するのか、私の大好きなキューガーデンのHPで詳しく解説されていました。
英語のページなので、ざっくり翻訳しますね。だいぶ私の意訳が入っているので、気になる方は原典をあたってください。

Why do leaves change colour in autumn | Kew Gardens

最初に言っておきます。
今回はサイエンス要素の多い記事です。文系の私が、自分で書きながらやっと理解できた内容ですので、お伝えするのがとっても難しいです。
それでも興味ある方だけ読み進めてください↓

 

葉っぱが緑色に見えるのはクロロフィルが多いから

最初に、基本的な理科の知識のおさらいをします。
木は、ほとんどの植物と同様に、クロロフィルと呼ばれる緑色の色素を使用して光合成を行います。光合成とは、水と土壌からの栄養素を使用して、太陽の光によって糖(木のエネルギー源)を生成することです。
葉っぱはこの大事なプロセスにおける中心的な存在であり、日照時間が長ければ長いほど有利にはたらきます。山の木々を見てみると、夏が一番元気なのはそのためですね。

そんな大事な化学物質であるクロロフィルの働きが、秋になると鈍くなります。冬になるにつれて、日照時間が短くなり、太陽から得られるエネルギーも少なくなるからです。
そして光合成の効率が悪くなったクロロフィルが居続けることは木にとっても負担なので、数を減らされちゃうみたいなのです。厳しい!
秋になり緑色のクロロフィルが減ったところに、黄色のフラボノール、オレンジ色のカロテノイド、赤~紫色のアントシアニンが登場しはじめ、葉っぱが赤や黄色に色づいたように見えるのです。

 

秋に葉っぱが赤くなるのはなぜ?

秋になると赤~紫色のアントシアニンが増える理由は、まだ完全には分かっていません。
キューガーデンの説明によると、葉を低温から保護したり、アブラムシなどの害虫を防ぐと考えられているそうです。

また、ある研究ではアントシアニンが増えるのは日焼けを防ぐためという発表もあります。

緑色のクロロフィルが減ると、光合成が困難になり葉は太陽からの損傷を受けやすくなります。日照時間が長く、葉っぱが元気な時は有り難かった太陽の光が、弱ってきた葉には逆にダメージとなるんですね。
アントシアニンには紫外線を吸収するはたらきがあるので、葉っぱを守ることに繋がります。葉っぱが損書するとすぐに葉は木から落ちてしまいます。
秋に気温が下がることで、木が「少しでも栄養素を蓄えたいと葉を残したい!」とアントシアニンが活発になるのでしょう。

 

紅葉がはじまるのは樹木が休眠する合図

樹木が休眠状態になると、植物ホルモンの一種であるアブシジン酸が登場します。
アブシジン酸は、葉の根元に「離層」と呼ばれるバリアを作り、葉に残っている化学物質を葉の中に閉じ込めます。
そこから葉っぱの中で化学物質の分解がはじまり、葉が地面に落ちる前に葉の色を変えるのです。
このプロセスは段階的であるため、個々の葉はさまざまな段階になります。そのため、秋が進むにつれて、さまざまな色合いに変化する紅葉を見ることができるのです。

 

紅葉するきっかけとなる条件

紅葉が始まったり進んだりするきっかけは、日中の長さと、夜の気温の組み合わせです。日照時間が短くなると、光合成によって生成される糖の量が減り植物ホルモンが葉の離層を作り出します。これは気温の低い夜によって加速されますが、より低い温度は葉に残っている化合物にも作用し、より速く分解してしまいます。

 

絶好の紅葉の条件

ここからが重要ポイントです。

「小春日和」のように、暖かく乾燥していること。葉っぱを長く留め、落葉のプロセスを短くします。
そうすることで、より多くの化合物が葉に残り、茶色く変色するのが遅くなります。
穏やかで雨の多い秋は、葉が落ちる前に茶色に変わることが多く、全体の景色が残念になります。

 

紅葉に良い条件

乾燥していて、昼夜の気温差があること。
日中は温かく、夜は休眠のスイッチが入るほどに寒くなる

説明が長くなりましたが、紅葉の良い&悪い条件は秋のお天気と気温が鍵だということが分かりました。

 

今年の紅葉はどうだった?梅ヶ島の11月を振り返ると…

10月までの暖かさから一気に冬の変わっていったような冷え込み。
日中がそこまで気温が上がらず、寒いままの日が多かったように思います。

それに加えて、11月上旬、中旬と2回ほどまとまった雨が降りました。
乾燥とは程遠い、湿度たっぷりでした。

こうして振り返ってみると、絶好の条件とは反対に、落葉が進みやすい&色がつきにくい条件だったのです。
ということで、今年は落葉が早く色もそれほど綺麗に出なかった理由がわかりました。

自然のことですので、毎年同じような紅葉が見られるとは限りません。
決して今年の紅葉が「ダメだった」わけではないですが、去年の光輝くような山とはちょっと違ったかなぁ~ということだけでもわかっていただけると嬉しいです。

木が紅葉するのは冬の準備をするための工夫だったんですね。
どのように紅葉していくのかはその年のお天気次第ですので、来年に期待しましょう☆
来年も、梅ヶ島の紅葉を見に来てくださいねー!

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