湯の華ブログ

若女将が、最近の出来事や猫の様子、梅ヶ島の観光情報、宿周辺の景色などをご紹介するブログです。

2024年6月1日

カテゴリー:周辺観光

【静岡のパワースポット】安倍七観音をめぐる

こんにちは!
梅ヶ島温泉 湯の華 若女将のさゆりです。
お客様に「おすすめありますか」など聞かれることも多いので、地元についてお勉強中。
静岡のことを知れば知るほど、歴史ある街なのだなぁと実感します。
そのなかで今日は静岡のパワースポット、安倍七観音についてまとめました。

安倍七観音(あべしちかんのん)とは、静岡市内に点在する7つの寺院に安置された千手観音像を指します。
この観音像は、奈良時代の高僧である行基によって納められたとされています。
これらの寺院は、古くから地域の人々に信仰され、観音巡礼の地としても知られています。
以下に、安倍七観音と、その寺院について紹介します。

 

安倍七観音のはじまり

718年、元正天皇の皇子(後の聖武天皇)の病状が悪化しため、行基は病気平癒祈願のため駿河国を訪れた。そして静岡市葵区足久保にて高さ50m直径24mの楠の木を伐り、
七体の観音菩薩像を刻み病気回復を祈願したところ、病気は快方に向かい治ったと いう。
行基上人は七体の観音菩薩像を駿河国安倍郡の七箇所の寺に安置した。
この七体の観音菩薩像が安置されているところが「安倍七観音霊場」といわれている。

参考:静岡市 平澤寺
ご詠歌引用元:駿河観音霊場|慈悲山増善寺 公式ホームページ

 

【第一番札所】 法明寺

おしなべて よし足久保の法明寺 大慈大悲の利益平等

安倍七観音の材料となった楠の木のある場所。
ここが安倍七観音のルーツです。

「おおきな楠の木を切って疲れ果てた行基に、老婆が葉っぱを煎じて飲ませてくれた。それが茶のはじまり」と伝えられている足久保茶の聖地でもあります。
他にも、中国からチャを持ち帰った聖一国師(1202年-)など、足久保はお茶に縁がある地です。

ところで、行基の時代(700年代)に足久保にお茶があったのなら、この二つの話は矛盾していますね。
真相はどうでしょうか……

近くには足久保ティーワークスさんなど、お茶を飲めるカフェもあります。
疲れたら一杯のお茶をどうぞ。行基の追体験ですね。

参考:杓子婆(しゃくしばあ)/静岡市公式ホームページ

 

所在地

静岡市葵区足久保奥組1043

 

【第二番札所】増善寺

いくたびも 誓をかけよ増善寺 慈悲の御山のあらんかぎりは

静岡の難読地名「慈悲尾(しいのう)」にあるお寺。
千手観世音菩薩像は 7年に一度御開帳されます。
前回が2022年なので、次の御開帳は2029年の予定です。

敷地内には今川氏親公の墓があります。
また、徳川家康公とも縁があり、増善寺の等膳和尚はいろいろあって
「可睡和尚」として可睡斎(袋井市)のトップに抜擢されています。

このお寺の歴史だけでも、行基~今川&徳川と、
日本における重要人物たちの史跡を辿ることができます。

参考:慈悲山増善寺 公式ホームページ  
   秋葉総本殿 可睡斎 公式ホームページ

 

所在地

静岡市葵区慈悲尾302

 

【第三番札所】建穂寺

建穂山 詣る道者は彼の岸に 渡さんためにつなぐふなやま

小さいながら、今でも信仰を集める観音堂。
明治時代の廃仏毀釈で廃寺になりましたが、かつては駿河随一のお寺だったそうです。
大きな仁王像がかつての寺院の規模を物語っています。
廃寺となった今でも、地域の方々によって多くの仏像が守られています。
駐車場がないのでご注意ください。

8月の第1日曜日の開山忌に千手観音像の御開帳があります。

 

所在地

静岡市葵区建穂2丁目12-6

 

【第四番札所】徳願寺

煩悩の きずなもいまは徳願寺 これも大悲のちぎりなるらん

717年、山頂に御本尊の行基作と伝わる千手千眼観世音菩薩を祀り創建された、真言宗寺院の「大窪寺(だいあじ)」。
のちに今川義忠の正室、今川氏親の生母である北川殿により開基・改宗された曹洞宗寺院です。
北川殿の墓所もあります。
苔むした参道や、富士山をバックに静岡の市街地を望める絶景スポット!
山茶花(サザンカ)の名所なので、12月くらいに訪れるのもオススメ。

参考:徳願寺 (静岡)—静岡市観光ガイド 『駿河湾★百景』

 

所在地

静岡市駿河区向敷地689

 

【第五番札所】平澤寺

いのれただ まことの道は平沢の 利生普(あまね)く自在なるらん

安倍七観音のなかでも「平澤観音」は特に有名ではないでしょうか?
県立美術館や県立大学の近くにあります。
平澤観音から日本平に行く道は、なかなか面白いハイキングコースとなっていますよ♪
「切通」と呼ばれる山を切り開いた細い道が見どころです。

 

所在地

静岡市駿河区平沢50

 

【第六番札所】鉄舟寺(久能寺)

とくだつの えんをむすびて補陀落の 三保の浦和に浮かぶつり舟

もともと久能山東照宮のある場所に「久能寺」として建立されました。

推古天皇の時代に久能忠仁が現在の久能山東照宮付近に建立した堂に始まり、
その後奈良時代の僧行基が来山して久能寺と号したとされます。

平安時代に入って天台宗に改められ、建穂寺と駿河を二分する勢いで栄えました。
1570年、武田信玄によって現在の場所に移されました。

明治時代には荒廃した寺であったが、
山岡鉄舟が復興し、寺号も鉄舟寺と改められた。

山岡鉄舟といえば、江戸無血開城の立役者。
徳川慶喜と並んで、静岡に縁のある偉人です。
寺には鉄舟の書なども収蔵されているので、歴史(特に幕末)好きにもたまらない場所です。

「弁慶と牛若丸」のお話で有名な源義経の横笛「薄墨の笛 」がこのお寺に奉納されています!
他にも国宝や、重要文化財もたくさん……
あまり知られていない静岡のお宝スポットです。

参考:鉄舟寺 – Wikipedia

 

所在地

静岡市清水区村松2188

 

【第七番札所】霊山寺

施無畏(せむい)しや 今は大内の霊山寺 釈迦も文殊も普賢薩埵も

この寺院は私は行ったことが無いので、ネット情報になりますが……
Googleのレビューによると「駐車場からの道のりが良い運動になる」そうです。
立派な仁王像があり、地元の方々の信仰と健康づくりの場になっていることがうかがえます。

 

所在地

静岡市清水区清水大内597

 

まとめ

静岡市内に点在する7つの歴史ある寺院に安置された千手観音像を巡ることで、
静岡の歴史と文化を感じることができます。

行基によって納められたこれらの観音像は、長い年月を経てもなお、
地元の方の信仰によって守られています。
ぜひ、お賽銭という形で保全活動に力を貸してください。
静岡市を訪れる際には、ぜひ安倍七観音巡りをしてみてはいかがでしょうか。

 

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