カテゴリー:温泉
こんにちは!
梅ヶ島温泉 湯の華 若女将、
温泉ソムリエマスターのさゆりです。
今日は、温泉の「湯あたり」についてのお話です。
温泉好きな方の中には、実際に体験したことがある方や、聞いたことはあるけれどよくわからないという方も多いのではないでしょうか?
何度も温泉に入ったり、長風呂をすると「湯あたり」して体調を崩すことがあります。
身体に良かれと思って行ったことが、結果として体調を悪くしてしまうなら本末転倒です。
湯あたりの原因と対策をお読みいただき、適切な温泉利用を心掛けましょう。
湯あたりとは?
湯あたりは、温泉やサウナでのぼせや体調不良を感じることを指します。
代表的な症状としては、顔の赤み、めまい、だるさ、眠気、食欲不振、悪心、頭痛、寒気、発熱などが挙げられます。
なぜ湯あたりが起こるのか?
湯あたりは、温泉成分や長時間の入浴、急な温度変化などが原因となります。
硫黄や鉄分など、日常では摂取しない成分が体に作用し、一時的に体調を崩すことがあります。
湯あたりを防ぐための対策
・短時間の入浴: 一度の入浴は下記の湯温と時間を目安に、適度な休憩を取りましょう。
42℃:5分
41℃:10分
40℃:15分
39℃:20分
・水分補給: 入浴前後にしっかりと水分を補給しましょう。
・十分なかけ湯:入浴前に温泉の温度に身体を慣らしましょう。
・体調確認: 無理をせず、体調を見ながら入浴を楽しんでください。
・入浴回数を守る:温泉ソムリエでは、初日1回、2日目2回を推奨しています。
湯あたりになってしまったら?
湯あたりを起こしたときにはまず浴槽や浴室を出て涼しい場所へ移動し、タオルや浴衣などでからだを保護します。
次に頭を低くして横になり、ぬらしたタオルや氷のうなどで頭部や、わきの下、太ももの付け根などを冷やします。
湯あたりでは熱中症と同様に体温が急上昇している場合が多く、からだを冷やすことが重要ですが、水風呂などで急激に冷やすのはショック症状を起こす恐れがあるのでやめましょう。
また、湯あたりを起こしたときにはからだがぬれているため、気づきにくい症状のひとつに脱水症状があります。経口補水液やスポーツドリンクなどを摂取して水分補給を行いましょう。
その後は十分に休息し、症状が治まったとしても温泉などに入ることは控えてください。
引用:湯あたりした – みんなの家庭の医学 WEB版
数日たっても次のような症状がある場合は受診を検討してください。
・からだのだるさ、めまい、頭痛などの症状がつづいている
・血圧が下がらない
温泉入浴の副作用(リスク)
温泉の効能は魅力的ですが、高温浴や長時間の入浴にはリスクもあります。
特に、42℃以上の高温浴は心筋梗塞や脳梗塞のリスクを高めることが知られており、血圧の急激な変動や不整脈、血液粘度の上昇が要因です。
高温浴を避け、42℃以下の湯温を守ること、また水分補給を徹底することで、湯あたりだけでなく重大な疾患の予防にもつながります。
まとめにかえて
安全な温泉利用のためには、高温入浴を避けることが大切です。
当館では、温度管理に気を付けており、高温になりすぎないよう努めています。
しかし、薪を手作業で燃やしているため、どうしても温度にムラが出てしまうことがあります。
その際は、お湯をかき混ぜて浴槽全体の温度を均一にしてください。
それでも熱すぎる、またはぬるすぎる場合は、お手数ですがスタッフにお声がけください。
温泉は効能も期待できますが副作用もある諸刃の剣です。
これから寒くなる季節は、寒暖差による体調不良が起こりやすくなります。
入浴中の事故を回避するために、適切な対策を取って、体調を考慮しながら安全に楽しみましょう。
皆さんも湯あたりに注意しつつ、快適な温泉入浴をお過ごしください♪
参考リンク
温泉と脳卒中|白倉卓夫|温泉科学49巻1号 (平成11年6月)
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梅ヶ島温泉 湯の華 -ゆのはな-
静岡県静岡市葵区梅ケ島5276-2
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